Blondie

Blondie

デボラ・ハリー(Vo)、クリス・シュタイン(G)、クレム・バーク(Dr)、ジミー・デストリ(Key)、ゲイリー・バレンタイン(B)でデビュー。

若さの勢いでグイグイ&ガンガン&ノリノリで攻めてきて、気分上々で聴けます。

音数が少なくてスカスカ、キーボードの音がチープで、デボラの声が単調というところも原石的な魅力があります。

同じ調子の曲が続くので次第に飽きてきて集中力が薄れてくるのが難点。

1977年中旬にゲイリーがソロ活動を優先するために脱退。

Plastic Letters

勢いとノリは前作そのまま。ギターの音に厚みが出てスカスカ感がなくなり、サウンドに成長を感じます。

アレンジにバラエティーが出てきたので、曲の変化を楽しみながら、聴き進めることができます。

このアルバムでベースを弾いていたフランク・インファンテはその後正式メンバーになったものの、ベーシストとしてナイジェル・ハリスンが加入したのでフランクはギターに転向。


(DVD)


(DVD)

The Best of Musikladen Live: Blondie

ドイツのTV番組のためのブレーメンでの公演を収録(収録日の情報は発見できず)。


(CD+DVD)

Parallel Line

デボラが気合のこもった声でガンガンと歌い上げるロック曲の連続パンチでスタート。一気に全力疾走です。

本作からプロデューサーになったマイク・チャップマンが指導したことでデボラがボーカリストとして開花し、入魂声のみならず、ソフトな声、かわいらしい声を曲によって使い分けれるようになりました。

シングルカットされたカワイイ系の曲Heart of GlassとSunday Girlが大ヒットしたことで一気に人気が高まりました。

ミュージックビデオやTV番組出演時の映像を収録したDVDとのセットもあります。


(CD+DVD)

Eat to the Beat

破壊力満点の高速ドラムをバックにノリノリで歌うDreamingで一気にテンションアップ。その後2曲もデボラの熱唱が冴える分厚いロック曲、4曲目は一転してしっとりした歌声のソフトバラードで緩急がついています。

後半はラテン風曲や爽快なポップ曲が収録されてきらびやになります。ラストは疾走して終了。

アルバムを通じて変化に富んでいて聞き飽きません。

全曲のミュージックビデオを収録したDVDとのセットもあります。

Live

1978年11月6日のフィラデルフィア公演、1979年8月5日のダラス公演を収録。

演奏は粗削りで素人っぽさを残しています。曲の出来としてはスタジオアルバムの方が上ですが、若々しさと勢いが感じられるこちらも魅力的。

おいしい曲は全て入っているので、ベストアルバム的に聴けます。

ラストはTレックスやイギー・ポップの曲をメドレーで15分間演奏。グイグイ来ていて楽しめます。


(CD+DVD)

BBC

1979年12月31日にBBCのTV番組The Old Grey Whistle Testのためのイギリス、グラスゴーでの公演を収録。

DVDには1978年のBBCのTV番組に出演時の映像も収録。

Autoamerican

1980年2月に発売した、映画アメリカン・ジゴロのテーマ曲Call Meが超大ヒットし、大きな注目を浴びるなかでリリース。

いきなりオーケストラをフィーチャーしたインスト曲が飛び出しビックリ。タイトルとおりにヨーロッパの哀愁が漂っています。続くディスコチックな軽快曲とのコントラストが冴えています。

ホーンセクションを導入したジャズっぽい曲、レゲエ曲、ダンサンブル曲、ラップ曲など多彩なアレンジの曲が収録されていて万華鏡的な楽しさがあります。

ラストはディズニー映画に出てくるような、かわいらしさがあるジャズ風のバラードで余韻たっぷりに終了。

1981年はバンド活動を休養。デボラはソロアルバムを作成しました。

The Hunter

ジャングル風の効果音とアフリカンなリズムのゆったりとした曲で幕開けし、2曲目は雰囲気がガラッと変わってカリブ海風の軽快なポップ曲。

For Your Eyes Onlyは007ボンド映画「ユア・アイズ・オンリー」の主題歌候補として書いたものの映画のプロデューサーに却下されたもの。採用され、大ヒットした曲(シーナ・イーストンが歌った)と比べると魅力に欠けるので仕方なし。

曲に勢いや魅力がなく、淡々と時間が過ぎていく感じがします。

クリスが天疱瘡という難病にかかったこと、資金的な問題、チケットが売れないことで1982年夏のヨーロッパ・ツアーを取りやめ、11月に解散を表明。


(3CD)


(8CD)

Against The Odds: 1974 1982

1974〜1982年のアウトテイクやレア音源等を収録したもの。オリジナルアルバムのリマスター版とセットにした8CDもあり。

No Exit

1996年にブロンディの再結成を思い立ったデボラとクリスがオリジナルメンバーに声掛けして再起動。5人でライヴをした後、ゲイリーは再度脱退したので4人でレコーディングを実施。

レゲエ風の曲でスタートし、アフリカっぽい曲を挟んで胸キュンポップ曲に流れこむところは爽快です。

「久しぶりなので、いろいろやってみよっか!」と思ったのか、アルバム全体を通じて多彩な曲が収録されて、とても面白いです。

デボラの声に低めの音が加わり、アネゴ感とパワーがアップしています。


(DVD)

Live

1998年11月22日〜1999年8月14日のアメリカやイギリスでの公演から厳選した音源を収録。

ボーカリストとして完成の域に達したデボラが余裕たっぷりに歌っています。

Amazonのレビューコメントによると、DVDはリージョン違いで通常の国内DVDプレーヤーでは再生できないみたい。


(CD+DVD)

The Curse of Blondie

ロック、ポップ、トロピカル、沖縄民謡、ジャズなど多彩な曲が収録されています。しかし、曲の出来はもうちょいで、勢いに欠けていて、あまり面白さがないです。

片面がCD、もう片面が5.1ch音源を収録したDVDになった両面ディスク盤もあり。

2004年に、ジミーがクスリ依存になったことで活動ができなくなり脱退。


(DVD)

Live by Request

2004年5月7日のニューヨーク公演を収録。メールと電話でファンにリクエストを募った結果でセトリを組みました。

Panic of Girls

復活時からレコーディングやライヴのサポートをやっていたリー・フォックス(B)、ポール・カルボナーラ(G)、ジミーの後任のキーボーディスト、マット・カッツ=ボーエンを正式メンバーに迎えてレコーディング。

レコーディング途中でポールが他の活動を優先するために脱退し、後任にトミー・ケスラーが就任。

出だしのスタタカンなドラムの刻みを聴いただけでテンションアップし、2曲目でも胸キュン的なポップがグイグイ来ます。

曲が多彩だけでなく、トロピカル風曲の直後にハード曲を配置するなどの曲調のコントラストづけも見事。


(CD+DVD)

Blondie 4(0)-Ever / Ghosts of Download

過去のシングルヒット曲を再録音した「ブロンディ・フォーエヴァー」と新アルバム「ゴースツ・オブ・ダウンロード」のセット。前者は特筆すべきことなし。

後者は、過去の曲風との違いを示すためか、エレクトロさを強調した作りになっています。1曲目はゲストで参加したコロンビアのダンスユニットのボーカルがフィーチャーされていて、異国情緒たっぷり。その他、ヒップホップのグループなどのミュージシャンが味付けすることで、実験的で意外性のある曲が多々収録されています。

以前の姿を示すことで、現在進行形でトンガっているブロンディの姿を強調する意図があるのかも。

1977年のライヴを収録したDVDとのセットもあります。

Pollinator

前作の実験さはなくなり、オーソドックスなロック&ポップ曲を収録。外部の作曲家の手も借りたのでいい曲に仕上がっているものの、デボラの声は年齢相当(72歳)で魅力はなし。

全盛期のサウンドを聴いてファンになり「おじいちゃん、おばあちゃんになっても現役バリバリで頑張っている姿を感じたい」と思ったら聴きましょう。



Deborah Harry

KooKoo

「オートアメリカン」発売後のブロンディ休養時にレコーディング。

「恋のハートビート」のレコーディングの際にスタジオで出会って以来、親交があったナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズ(どちらもシックの中心メンバー)にプロデュースを依頼。ナイルとバーナードは曲も提供し、ナイルがギターを、バーナードがベースを、シックのトニー・トンプソンがドラムを担当しています。

1曲目からゴキゲンなダンサンブルな曲が目白押し。バッキングはナイルのチャカチャカと鳴る軽快なギターの刻み、バーナードの歌うベースが主体で、シンプルなサウンドがデボラの声を際立たせています。

同じようなアレンジが続いて飽きが出てきた中盤以降には、ホーンやナイルのラップが入る曲を入れて変化をついているのがナイス。ラストは中東風で不思議な感覚で終了。

Rockbird

ブロンディ解散後、音楽活動のペースを抑えてクリスの看病をしつつ、シングル曲をリリースしたり、映画に出演。

クリスの調子が戻ってきたことで、J・ガイルズ・バンドのセス・ジャストマンをプロデューサーに迎えてソロアルバムの制作に取り掛かりました。クリスは数曲でギターを弾いています。

オープニングは胸キュンポップ曲。その後もゴキゲンなロック&ポップが連発されます。ホーンセクションやバッキングボーカル部隊がアクセント的に入って、曲に豪華さが加わっています。

デボラが久しぶりのアルバム制作に喜んでウキウキとしていることが伝わってきます。

Def, Dumb & Blonde

「ブロンディを思い出させるようなアルバムを作りたい」という思いから、ブロンディでヒットアルバムを連発したマイク・チャップマンをプロデューサーに迎えて製作(数曲で他のプロデューサーも起用)。復調したクリスが作曲や演奏で全面的に参加しています。

前半は、バンドっぽいサウンドを目指したのか、曲の構成がシンプルな勢いのあるロック曲を収録。スカッとした気分で聴けますが、曲調の変化に乏しく次第に飽きてきます。

中盤からはラテン風やバラードを入れて曲調の変化が出ています。しかし、全体的にこじんまりとまとまっていて面白味に欠ける気がします。

Debravation

軽快な演奏で始まるもののデボラがやたら低い声で歌うので「どうした? 体調でも悪いのか?」と不安になりますが、続く曲はラテン風でかわいらしい声で歌っているので一安心。3曲目はしっとり系のバラードになっていて曲調の変化が面白いです。

曲によってプロデューサーを変えていることが功を奏していて、バッキングコーラスをフィーチャーした豪華な曲、渋いサックスが冴える曲など全体的にバラエティに富んでいます。ウキウキとした気持ちで楽しめます。

Necessary Evil (2007年)

オープニング曲はやたら低い渋い声でスタートするので「ここまで老化してしまったか?(当時、62歳)」と悲しくなりましたが、サビではハイトーンで歌ってひと安心。曲自体はスピード感があってノリノリ。

ソロとブロンディの活動をはっきりと区別したいという意図でクリスは曲作りや演奏には不参加。ソロだからこそできる曲を目指したのか、エレクトロ系、ハード系など実験的な曲も収録。多彩さがあるものの、聴きなれないサウンドに戸惑いも感じます。







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